63 街選びにも変化が

移住 エイジングプランナー矢作コラム

60歳前後になるとリタイア後の暮らしを考え出す人は多い。
コロナ禍ではなおさらだ。
現在の住まいに住み続けるか、会社に通わなくていいのなら、もっと別の場所に居を移すか。
温暖で自然が豊かなところ、温泉のあるところ、趣味の家庭菜園や釣りやゴルフに便利なところ、etc・・・

以前はいわゆる別荘地に移住する人も多かったが、最近は街選びの視点にも変化が見られる。
今の住まいから極端に生活圏を変えることはせず、例えば都心から南房総や横須賀、小田原近辺へという感じであろうか。
多少のローカル感は欲しいけれど便利さも必要で、医療や介護が整っていて、日用品の買い物に困らない街が人気である。
移住

さらに最近は、街のコミュニティーに目を向ける人も増えてきているように思う。カルチャースクールや趣味のサークルといった、自分が楽しむためのものだけでなく、ボランティアとして参画し何か役に立ちたい。
その下地や環境はあるか、と。

超高齢社会において、この「共助」はとても大切で、心身が不自由になってきたお年寄りを元気なシニアが支える、このしくみが上手く回る地域は住みやすい街といえるだろう。

窓口となる市区町村の方々と共助の意識の高い住民が、気さくな関係を築けている街は、移住先の候補としてとても良いかもしれない。